富山県下新川郡下中島村(魚津市)生まれ。
1908(明治41)年9月19日-1993(平成5)年7月3日 84歳
YKK創業者
尋常高等小学校卒業後、魚津市内の履物屋に奉公。
20歳のとき、上京して貿易商に就職するが、1933年の世界的恐慌で倒産。この会社の倉庫に大量のファスナーがあり、戦争が迫っていた時期でもあり、ファスナーは絶対売れるだろうと、これを全部自分で買い取り、販売を始めた。
1934年、「サンエス商会」を設立。ファスナーの製造にも着手。後に、社名を吉田工業所に改名(1994年には、YKK株式会社に変更)した。
彼はカーネギーを信奉しており「善の循環」と常に言う。「他人の利益をはかって、初めて自らも繁栄するのだ」という思想である。
この「善の巡環」という独特の経営哲学と、原料から工作機械まで自前調達する徹底した一貫生産主義で、世界シェア50%超というガリバー企業を育て上げた。
世界をファスナーで結んだグローバリズムは、進出先にしっかり根を下ろす国際型経営の先駆けとなった。
晩年になっても、工場内の大部屋に自分の机を置いてジャンパー姿で指揮をとっていたという。
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